
MORIUMIUS FARM & WINERYの自然なワインづくり:製造工程を覗き見!
MORIUMIUS FARM & WINERY(MFW)のワインは、ぶどうの皮についている野生酵母のみで発酵させた無添加・無濾過の自然派ワインです。山形県の契約農家さんが豊かな自然の中で育てたぶどうを原料に、自然なワインづくりで有名な宮城県のワイナリー「ファットリアアルフィオーレ」さんにて醸造を行っています。
その年のぶどうの出来によって種類やブレンドの割合を工夫し、ぶどうの個性を存分に活かしたワイン造りを大切にしています。今回は、農家さんが心を込めて育てたぶどうで作る完全無添加ワインの製造工程をご紹介します!

【①ぶどうの収穫】
ぶどうの収穫時期は、毎年8月〜10月の間です。ワインにとっては収穫時期の見極めがとても大切。
早すぎると糖分が不足し酸味が強くなり、遅すぎると実が熟しすぎて酸が少なくなってしまいます。品種や栽培地域によっても成熟速度は違いますが、土壌や畑の標高、日当たりや風通りなどの影響にも左右されます。ぶどうの状態や色づきなどをチェックしながら良い時期を見極めて収穫していきます。熟しすぎて皮が破れ、腐敗が始まっている粒はひとつづつ取り除いています。
【② 醸造】
収穫後は、その日のうちにぶどうを運び「アルフィオーレ」さんにて醸造を行っています。
ワインの種類にもよりますが、手摘みで収穫した全房のぶどうと除梗(*1)したぶどうを合わせて同じタンクに投入。無清澄、無濾過、SO2添加なしです。その後、マセラシオン(*2)させてから、プレス、ラッキング(*3)なども行います。2024ビンテージのYokouでは、マセラシオンを30日間行いました。
1:茎を取り除くこと。
2:ぶどうの果皮や種、茎などの固形部分を果汁と接触させることで、色素、タンニン、香り成分などを抽出する工程。
3:発酵や熟成中にできる沈殿物(澱・おり)を取り除く作業。

【③ ワインの瓶詰め(ボトリング)】
瓶詰めを行っていきます。ワインの品質を維持しながら最終製品に仕上げる重要な工程です。
ワインは酸化すると風味が劣化するため、瓶詰め中の酸素管理が重要です!窒素や二酸化炭素を使用してボトル内の空気を追い出す「パージング」や、ボトル内の空間を最小限にするなど工夫しています。また、高温下ではワインが膨張し、ボトル内で圧力が高まる可能性があるので、低温(10〜15℃)の状態で瓶詰めを行います。

【④ 最終工程:ラベル貼り】
ワインのラベル貼りは、心を込めて全て手作業で行っています。ラベルには和紙を使っており、水や湿気、擦れなどによって損傷しやすいためです。皆さまの手元に綺麗な状態で届けるため、透明なラップでの保護もここで行います。瓶詰めにしてから数ヶ月、熟成を進めてから発売させていただいております。
ラベルのデザインは、暮らしのイラストを手がける向田智也さんによるもの。それぞれのラベルは、雄勝町の美しい森・田畑・海・空の色や生き物をイメージしています。

東北の自然の恵みたっぷりのワインをぜひご堪能ください。
また、ワインの収穫〜醸造〜瓶詰めなどの工程にご参加いただける「農園主」募集も行っております。一緒にモリウミアスファームの活動を盛り上げてくださる方のご参加お待ちしております!
ワインについてはこちら:
https://moriumiuslearning.com/?category_id=62d34abd0f683c10bf426cc4
農園主はこちら:
https://moriumiuslearning.com/items/66ca75e59d9d4f3b32ac11d7

【モリウミアスファームの歩み】
モリウミアスファームは、東日本大震災により甚大な被害を受けた宮城県石巻市雄勝町に位置します。震災から13年、津波被害にあった土地が住民の方々の思いにより、花や緑で覆われる広大な公園になりました。モリウミアスファームは、その一角を借り受けてワイン農園プロジェクトを進めています。現在ぶどう苗木約1,300本(全7品種)を栽培し、自然と共生する農園造りを目指しています。
2025年秋には、ぶどう栽培からワイン醸造までを一貫して行える「複合型体験施設『海と食の学び体験と食品加工・醸造施設』の建設を進めています。
多くのものが失われた場所から新しい未来が育まれ、こどもと町にリジェネラティブな明るい未来を届けることを目指しています。